{{publish any}} {{category 電子工作/ラジオの製作}} {{category 電子工作/実験}} {{tag ラジオ,LMF501T,UTC7642L,TA7642,PA-63R,NJM2076D}} >>origin 2008-02-17 ---- ちょっと時間ができたので、つまらん実験をしてみました。 !LMF501T ラジオの製作その3で作成した、乾電池1本のスピーカーラジオを家族にとられてしまったので、自分用のラジオを同じ仕様でもう1台製作することにします。 %%このラジオ・・・家族に、「これはストレート方式のラジオだから市販のスーパーヘテロダインラジオみたいには使えないよ」といってみたところで・・???・・「どこが違うの??」となります。それぐらいフツーのラジオとして使えます。小音量なら使用済の単3電池で十分使えるエコなラジオで実用性は素晴しいと思います。%% これまでのラジオの製作その1、ラジオの製作その2も含めてすべてラジオ専用ICのミツミ LMF501Tを使用しています。手持ちのLMF501Tは、プリントされている文字が異なるもの2種類があります。これは、購入店の違いで2種類となったのですが、同じミツミ製であることは間違いありません。 これとは別に共立電子で入手したUTC7642LというLMF501Tと同じTO-92パッケージのラジオ専用ICも手元にあります。このUTC7642Lは、LMF501Tとピン配置は異なるのですが、データシートのサンプル回路を見る限りはほぼ同じものと判断できます。 今回、新たに製作するときに、これら3種類のICで性能が異なるかどうかをブレットボードで実験してみました。なお、特に測定器等は使用せず、耳で聞いた範囲でのインプレッションです。 {{image DSC01434.jpg,,,size:50%}} 比較した3種類のラジオ専用ICです。どれもTO-92パッケージですが、プラスティックモールドのサイズが若干異なります。写真では、左の501と右のF501Tと書いてあるものが同じサイズに見えますが、左のミツミ501とだけ書いたものが一回り大きなサイズとなります。 !回路図 実験に利用した回路です。[ブレットボードラジオ|http://bbradio.hp.infoseek.co.jp/]さんの公開されている回路をほぼそのままです。 {{image radio4.PNG,,,size:97%}} !実験 ブレットボードに組み立てます。バーアンテナは小型のPA-63Rを使用しています。 {{image DSC01427.jpg,,,size:50%}} ラジオ局を受信してみたところ、ミツミのLMF501Tは、2種類ともまったく同じもののようです。とても乾電池1本で動作するストレートラジオとは思えないほどの音量でクリアに受信できます。(音量は、NJM2076Dの性能によるところが大きいですが・・) 選択度は、スーパーへテロダインのラジオと比べると劣りますが、私の住んでいるところでは、夜でも変な混信もなくまともに利用することができます。 UTC7642Lに交換してみると、まず、「サー」というホワイトノイズが大きく聞こえます。このためLMF501Tで同調していた局がまったく聞こえなくなります。ポリバリコンをゆっくりと回して局を探すとかすかに聞こえます。PA-63Rのタップの位置を変更してもホワイトノイズには変化なくラジオ局が隠れているような感覚です。 手持ちのUTC7642Lがすべて同じ状況なので個体のバラつきではなく、このブレットボードを利用した実験回路では、こういうものだと思われます。残念ながらこの状態ではラジオとして利用することができません。 !丸七ラジオのIC バーアンテナを利用するためだけに購入した100円ショップラジオにもLMF501TやUTC7642Lと同じ外形(TO-92パッケージ)のラジオ専用ICが使用してあります。このICはTA7642とプリントしてあります。先ほどのUTC7642Lと番号がまったく同じです。ひょっとして同じものかも知れません。 {{image DSC01435.jpg,,,size:50%}} どうせバーアンテナなしではラジオとして利用できないので、基板からこの専用ICをはずしてブレットボードでテストしてみます。 {{image DSC01436.jpg,,,size:50%}} 基板からTA7642をはずしてブレットボードにさせるように足を継ぎ足しました。 ピン配置は、UTC7642Lと同じでした。・・で受信状況は、・・・・良好です。ホワイトノイズもまったくありません。耳で聞いた音量の変化からLMF501Tより若干感度が落ちるようですが、クリアに受信できます。 !まとめ ミツミのLMF501Tは、パッケージの大きさやプリントが異なっていても、性能的にはまったく同じものでした。(当たり前ですが・・^^;) 一方、UTC7642Lは、LMF501Tと同等とは言えないようです。少なくとも同じ実験回路ではキビシー状況です。値段は半額程度ですが、LMF501Tをおとなしく使ったほうが苦労が少ないでしょう。ただ、中波ラジオとはいっても、高周波の扱いですのできちんと設計した基板などで組み立てれば、同じ回路構成で動作するかもしれません。 また、丸七ラジオで使用されているTA7642は、UTC7642と型番が同じですが、性能は異なるようです。このICは、(この実験回路では、)LMF501Tの同等品として使えるようです。 ・・・・・・ということで、100円ショップで丸七ラジオをかってくれば、バーアンテナやポリバリコン、ラジオ専用ICなどラジオ製作に必要な部品がすべてそろうことになります。(笑)