{{publish any}} {{tag AVR,ATmega88,超音波センサー}} 「AVRを使った超音波距離計の製作」にまとめてあります。 ---- !header 引き続き超音波センサーを使った距離計です。ワンチップマイコンにはAVRのATmega88を使うことにして設計・実験です。 !body 回路図です。 距離の表示は、7セグメントLED3桁をダイナミック点灯することとして、0〜999cmまでを表示します。 超音波センサーの送信部に加える40KHzの信号は、単純にAVRのポートを、12us間隔でON/OFFして作り出しています。本来は12.5us間隔なのですが、オシロスコープのカウンタで確認すると、これでも40.3KHzの出力となります。超音波センサーの周波数帯域は、40±7KHzなので十分だと思います。 また、40KHzの信号は、PB1とPB0へ、それぞれ位相が180度異なる逆位相の波形を出力して超音波センサーをドライブし、電圧をプライスマイナス5Vで10Vp-p駆動としています。 受信部は、前回の実験と同じ回路でオペアンプのRC4558で60dB(1000倍)の利得としています。増幅した信号をショットキーダイオードの1SS108で平滑検波してトランジスタを駆動し、超音波検出時に"L"を出力します。 {{image d-meter.PNG,,alt:超音波距離計回路図,size:98%}} ブレットボードでテストします。 7セグメントLEDは、配線が面倒なので以前作ったものをテストのときだけ使用しています。 {{image DSC01846.jpg,,alt:超音波距離計開発中,size:50%}} 超音波センサーの送受信部の間隔が狭いと超音波の回り込みにより誤検出がありました。波形は、上が送信部への信号、下が受信検出の信号ですが、送信信号がバーストされた直後に誤った受信検出が出ています。 {{image DSC01841.jpg,,alt:超音波センサー間隔小,size:48%}}{{image DSC01842.jpg,,alt:超音波センサー間隔小の時の波形,size:48%}} 超音波センサーの間隔を4cm程度に広げると超音波の回り込みも無く、正常な受信信号が検出できるようになります。 {{image DSC01844.jpg,,alt:超音波センサー間隔大,size:48%}}{{image DSC01845.jpg,,alt:超音波センサー間隔大のときの波形,size:48%}} 机から天井までの距離を実測してみます。171cmは、メージャーによる実測値に校正した結果の値です。 {{image DSC01851.jpg,,alt:天井までの距離測定1,size:50%}} ビニールテープで2cm持ち上げて測定すると、169cmとなります。 {{image DSC01852.jpg,,alt:天井までの距離測定2,size:50%}} パーツケースで13cm持ち上げて計測すると158cmとなります。数回計測すると、157cmから159cmと±1cm程度のばらつきが出ます。 {{image DSC01856.jpg,,alt:天井までの距離測定3,size:50%}} 近くに反射物をかぶせてみるとほぼ実測の6cmを示します。 {{image DSC01857.jpg,,alt:近接時の測定1,size:50%}} 13cm離れたところにプラスチックケースを置いて測定すると3回に1回は13cmを表示します。 {{image DSC01858.jpg,,alt:近接時の測定2,size:50%}} いずれの場合も、計測を数回繰り返すと±1cm程度のばらつきが出ます。特に対象物の面積が狭い場合には、あまり正確ではないようです。