短波ラジオの製作その4

[公開:any]

[電子工作/ラジオの製作]
[ラジオ,スーパーヘテロダイン,短波ラジオ]

origin 2010-11-01


 短波ラジオの製作第4弾です。今回はスーパーヘテロダインラジオとしてオーソドックスなものを作ってみます。受信周波数範囲は、これまでに作ったものと同じように6MHz~10MHzと広帯域を目標としました。
 低周波増幅以外はすべてFETの2SK241で作ろうとブレッドボードでいろいろと試してみました。しかし、局部発振回路にFETを使用すると目標とする範囲の発振が得られません。仕方ないので、ここだけトランジスタの2SC1815に変更しました。

FET短波ラジオ実験

 回路図です。周波数変換部、455KHzの中間周波増幅部(2段)は2SK241GRを使用しています。低周波増幅はLM386(またはNJM386)を使用しました。ブレッドボード上では、周波数変換部の変換利得と中間周波数増幅2段で約76dBの利得が得られました。ちょっと利得が不足しますが、低周波増幅を40dBとすれば100dB以上の総合利得となります。とりあえず高周波増幅部は必要なしと判断しました。
 AGCも搭載しました。ただ、中間周波増幅2段にかける方式なので気休め程度です。ブレッドボード上では、20dB程度の利得制御が得られました。

FET短波ラジオ回路図

 短波帯なので普通のユニバーサル基板を使用します。PCBEで実装図を作成しました。局部発振部、周波数変換部、中間周波増幅部、低周波増幅部をブロックに分けて配置し、空いたスペースに電源部も実装しました。

FET短波ラジオ基板実装図

 部品を実装しました。455KHzのIFTは、普通のAMラジオ用を使用してます。初段の黄色、段間の白、最終段の黒コイルです。

FET短波ラジオ基板表FET短波ラジオ基板裏

 ブレッドボードでも異常発振などの現象はなかったので安心していましたが、バラックでテストすると特定の周波数範囲で異常発振が発生します。あれこれ試すとアンテナ入力に接続する標準信号発生器やアンテナなどが変わると発振する周波数帯が変化します。アンテナ入力回路のインピーダンスマッチングの関係で発振しているようです。アンテナ入力のカップリングコンデンサを100pFから0.01μFに変更して解消しました。
 SGからAM信号を入力して受信すると発振したようなノイズが耳に付きます。無信号ではクリアな状態なので明らかに異常です。結果として、トラッキングが微妙にずれていたようです。周波数変換部のコイルとトリマを細かく調整してノイズのない状態まで追い込むことができました。SGからの1KHzの変調信号だけでは、調整が難しいのでアンテナをつないで実際に放送を受信しながら調整したらうまく調整できました。

FET短波ラジオテスト風景

 最終的にSGから信号を入力しながら利得を測定すると中間周波増幅部の出力までで72dBとなりました。予定よりは感度不足となりますが、いまさら高周波増幅部を追加したり中間周波増幅を1段増やすのは難しいので特に対策は行いません。
 ケースはタカチのYM-180を使用しました。最初は、スピーカーと基板が干渉しないように基板をトランス側に固定したのですが、電源トランスの漏れ磁束と局発のコイルが干渉して微妙な周波数変動が発生しました。結局、基板を電源トランスから極力遠ざけて基板スペーサーを低くしてスピーカーのスペースを確保しました。

FET短波ラジオケース内画像

 「PLL-VFOを使った短波受信機の製作」で作ったものと受信比較してみました。SGで受信感度比較すると、以前のものは-110dBmでも受信できますが、今回のものは-100dBmが限界です。やはり受信感度が悪いようです。ただ、6mのワイヤーアンテナを接続しての実際の受信では感度不足を感じることなく良好に受信できます。受信音もノイズの少ないクリアな状態です。

FET短波ラジオ外観

 今回はAC電源仕様としましたが、電源は9Vなので角型電池の006Pでも使用できます。基板1枚+可変抵抗2個+スピーカー1個なので秋月電子のポリカーボネートケース大でも収納できそうです。


▲ページ Top へ...