{{publish any}} {{category 電子工作/実験}} {{tag MAX751,DC-DCコンバーター}} >>origin 2007-02-23 >>fixed 2008-05-19 ---- 今回のMAX751も、以前テストしたHT7750(HT7750A)も100円以下で購入できるDC-DCコンバータICです。乾電池1本でLED点灯するときなんかに使えるかなぁ・・・・・と、特に使う予定もないですが実験。^^; %%「AVRを使った超音波距離計の製作」でこのICを使った電源を使用してみました。(2008-05-19)%% !MAXIM MAX751CSA MAXIM社のステップアップ型のDC-DCコンバーターを入手したのでテストしてみました。 これまでテストしたHOLTEK社のHT7750やHT7750Aは、TO-92パッケージで扱いやすかったのですが、入手したMAX751は、SOPパッケージでそのままブレットボードなんかでテストできません。SOPからDIPへの変換基板を使う必要があります。フツーのDIPパッケージも販売されているようなので、入手できる場合は、そちらのほうがよいと思います。 {{image DSC01444.jpg,,,size:50%}} !実験回路 ほぼデータシートのサンプル回路です。HT7750と比べると若干部品点数が多くなります。とはいっても多くなるのはセラミックコンデンサなので回路単価は、大きな差がありません。インダクタ(コイル)は22μHが推奨されています。その他、ショットキーダイオードや低ESRコンデンサの使用が推奨されています。 {{image dc-dc3.png,,,size:99%}} コンデンサ等の部品のリードも長いままです。(いいかげん) {{image DSC01445.jpg,,,size:50%}} !実験 単3乾電池1本でテストしてみます。負荷には、[電子負荷装置|https://www.henteko.org/fswiki/wiki.cgi?page=MOS+FET%A4%F2%BB%C8%A4%C3%A4%BF%C5%C5%BB%D2%C9%E9%B2%D9%C1%F5%C3%D6%A4%CE%C0%BD%BA%EE]を使いました。HT7750は、4.3V出力時に40mAの電流を流すことができましたが、MAX751は、5.03Vで30mAとなりました。 これ以上負荷をかけると37mAを超えたところで急激な電圧低下が発生して負荷を0mA付近まで下げないと出力が復活しません。 {{image DSC01448.jpg,,,size:50%}} 単3乾電池2本の直列でもテストして見ます。こちらは、100mAを超えても5Vを保持することができます。HT7750よりは安定した出力が得られるようです。 このテストでも出力電流が130mAを超えると急激な電圧低下があります。 {{image DSC01447.jpg,,,size:50%}} 100mA出力時の出力波形をオシロスコープで見てみるとスパイク状のノイズがありますが、HT7750よりはきれいな波形だと思います。 {{image DSC01454.jpg,,,size:50%}} !まとめ MAX751は、HT7750よりは安定して利用できるようです。特にHT7750では、出力電流が増大すると出力電圧の下降が見られましたが、MAX751では安定した出力電圧が得られます。 %%乾電池でLED点燈するのに安定した電圧はあまり必要ではありませんが・・・・%% ブレットボードで適当に組んだ回路でほぼデータシートとおりの性能が得られるので基板で製作しても失敗する可能性は小さいと思います。 ただ、出力電流がある一定以上になるとシャットダウンしてしまい、負荷をかなり低減するまで電圧が復活しないことに注意する必要がありそうです。 テストはできていませんが、スタートアップに必要な最小電圧が1.2Vと規定されているので、弱った乾電池や2次電池(ニッカド電池やニッケル水素)1本では、正常に動作しない可能性もあります。乾電池1本にこだわるのなら、スタートアップ電圧が0.7〜0.9Vと低いHT7750のほうがよいかもしれません。