最終更新時間:2008年05月13日 18時17分19秒
[公開:any]
[AVR,ATmega88,超音波センサー]
「AVRを使った超音波距離計の製作」にまとめてあります。
引き続き超音波センサーを使った距離計です。ワンチップマイコンにはAVRのATmega88を使うことにして設計・実験です。
回路図です。
距離の表示は、7セグメントLED3桁をダイナミック点灯することとして、0〜999cmまでを表示します。
超音波センサーの送信部に加える40KHzの信号は、単純にAVRのポートを、12us間隔でON/OFFして作り出しています。本来は12.5us間隔なのですが、オシロスコープのカウンタで確認すると、これでも40.3KHzの出力となります。超音波センサーの周波数帯域は、40±7KHzなので十分だと思います。
また、40KHzの信号は、PB1とPB0へ、それぞれ位相が180度異なる逆位相の波形を出力して超音波センサーをドライブし、電圧をプライスマイナス5Vで10Vp-p駆動としています。
受信部は、前回の実験と同じ回路でオペアンプのRC4558で60dB(1000倍)の利得としています。増幅した信号をショットキーダイオードの1SS108で平滑検波してトランジスタを駆動し、超音波検出時に"L"を出力します。
ブレットボードでテストします。
7セグメントLEDは、配線が面倒なので以前作ったものをテストのときだけ使用しています。
超音波センサーの送受信部の間隔が狭いと超音波の回り込みにより誤検出がありました。波形は、上が送信部への信号、下が受信検出の信号ですが、送信信号がバーストされた直後に誤った受信検出が出ています。
超音波センサーの間隔を4cm程度に広げると超音波の回り込みも無く、正常な受信信号が検出できるようになります。
机から天井までの距離を実測してみます。171cmは、メージャーによる実測値に校正した結果の値です。
ビニールテープで2cm持ち上げて測定すると、169cmとなります。
パーツケースで13cm持ち上げて計測すると158cmとなります。数回計測すると、157cmから159cmと±1cm程度のばらつきが出ます。
近くに反射物をかぶせてみるとほぼ実測の6cmを示します。
13cm離れたところにプラスチックケースを置いて測定すると3回に1回は13cmを表示します。
いずれの場合も、計測を数回繰り返すと±1cm程度のばらつきが出ます。特に対象物の面積が狭い場合には、あまり正確ではないようです。