最終更新時間:2007年10月02日 21時44分17秒
[電子工作/PIC]
[PIC,PIC16F88,LM358,TL431,電流計]
ブレットボードで電子回路の仮組みができるようになって、気楽にいろんな回路が試せるようになりました。特に、PICなどのワンチップマイコン回路は、シビアなアナログ回路がないので簡単にテストできます。
PICのタイマやA/D変換、PWMを使った小物を実験するときに回路電流が簡単にわかるように電流計をPICを使って作成してみました。
電流の測定方法は、測定回路の電源ラインに直列に挿入した1Ωの抵抗の両端に発生する電圧をPICのAD変換で読み取って、7セグメントLEDで表示します。
電流検出用の抵抗は、本来は値の小さなもの(mΩオーダー)を利用したほうが、電圧降下が少なくてよいのですが、測定精度(最小単位)の兼ね合いもあって、この値としています。
PICはPIC16F88を使用します。AD変換は、シャントレギュレータTL431(基準電圧IC)で発生させた2.5Vをリファレンス電圧として、10ビット変換(1024等分)しますので、最小値は約2.4mVとなります。
電流検出抵抗の両端に発生する電圧をそのままPICで測定すると最小単位は2.4mAとなってチョッと荒いデータとなります。
そこで、電流検出抵抗の両端に発生した電圧を、オペアンプLM358で10倍に増幅します。すると測定最小単位は1/10になるので0.24mA単位での測定が可能となります。ただ、フルスケール2.5Aも1/10の250mAとなってしまいますが、PICを使った通常の回路であれば必要十分だと思います。
過去に実験で7セグメントLEDのダイナミック点燈用に作った基板に電流検出やオペアンプを搭載した基板を追加して製作しました。
ケースのサイズから基板の固定がトリッキーになりましたが、なんとか収まりました。普通に作れば、秋月電子の小さい基盤に実装できると思います。
いちいちテスターをつないで測定することなく電流値が直読できるので便利です。テスターと比較したところ、100mA程度までは大きな誤差はありませんでした。
将来的には、現在の実験用電源(トランスを使ったMAX3Aの電源)を作り直して電源に電圧電流計を内蔵させたいと思います。
「実験用安定化電源の製作」で電圧計・電流計内蔵の実験用電源を製作しました。(2007-12-22追記)