2mリニアアンプ(ELH-230G2)の6mリニアアンプへの改造

 FT-817につないで移動運用で使える50MHzのリニアアンプを探していますが、ヤフオクなどでは出品が少なく、たまにあっても結構な値段となって落札できません。仕方がないので出品数の多い144MHzのリニアアンプを落札して改造することにします。
 アルインコのELH-230G2という小型リニアアンプを2000円程度で落札しました。送られてきたものは、使用感がなく結構きれいです。終段トランジスタは東芝製の2SC2640で、現在でも2000円程度で購入できます。VHF用のトランジスタなので50MHzもまったく問題ありません。

 動作確認しました。144MHzのCWで2.5Wを入力すると10W程度しか出力がありません。こんなものでしょうか。ネットで情報を漁るともう少しゲインがあっても良さそうです。終段トランジスタがあやしいですが、このまま改造に取り掛かります(その後、「JHGのブログ」さんのこちらの記事でリレー接点不良ということが判明しました)。

 改造は、入出力のマッチング回路を144MHzから50MHzに変更します。基板上のストリップラインは使いません。パターンをカットしてコイルとコンデンサをいくつか変更して整合を取りました。また、出力のT型フィルタを撤去して普通のLPFに置き換えました。入力にアッテネーターがあったのですがこれも不要なので撤去しています。あとはそのまま変更なしです。

 FT-817から2.5Wを入力すると22W程度の出力が得られます。5Wを入力すると27Wの出力が得られますが、完全に飽和しています。出力側をもう少し追い込めば30W程度は出そうですが、耐圧のあるトリマコンデンサの手持が無いので、この辺でやめておきます。

 入出力特性です。リニアとは言えません。入力を1Wとして最大20W出力として利用するのが良さそうです。高調波は、LPFを入れたので基本波より60dB以上減衰しています。


2022-11-05
 耐圧のあるマイカトリマコンデンサが入手できたので交換して再調整しました。2.5W入力で38Wまでは出力できるようになりました。トランジスターのスペックからしてこの程度で十分です。