14MHz用のエンドフェッドアンテナの製作

 使用中の14MHz用のエンドフェッドアンテナ(ツェップアンテナ)は、コンデンサに耐圧500Vのタイトバリコン30pFを使用しています。空中線電力50W程度なら問題なく利用できますが、これ以上は怖くて試していません。安心して100Wのパワーが入力できるように高耐圧セラミックコンデンサを利用したものに作り変えます。

 ネットでよく見るエンドフェッドアンテナの回路構成は、おおむねこの4種類に分類できます。②~④番はトランスを使用したインピーダンス変換で給電する方式です。これまで使用していたアンテナはトランスにトロイダルコア(T94-2)を使用した②リンクコイル1のものでした。今回は、もっとも単純な①LC並列共振で作成してみます。

エンドフェッドアンテナ回路図

 コンデンサは、22pF耐圧3kVのセラミックコンデンサを2パラ2シリーズとして同じ容量で耐圧6kVとします。100Wなら3kVで問題ないと思いますが心配なので耐圧を確保しておきます。コイルは34Φのプラスチックパイプに1mmのUEWを11ターンで5.6μH(LCメーターでの測定値)としました(画像は12ターン)。

14MHzエンドフェッドアンテナ 同調コイル

 コイルとコンデンサを並列に接続した共振回路を構成します。アンテナアナライザーで、共振回路単体が14MHzで同調していることを確認します。(測定時はコイルとコンデンサで閉じた回路とする必要があります)

14MHzエンドフェッドアンテナ 同調コイル
14MHzエンドフェッドアンテナ 同調コイル

 塩ビパイプ(VU40)を加工して防水ケースとします。ラジエターエレメント代わりに5.1kΩの抵抗を繋いで同調周波数をSWRアナライザーで確認すると13.4MHzでSWRが最も低くなりました。共振回路にコネクタや接続線を繋いだことによるリアクタンスの増加で同調周波数が低くなったと思われます。

14MHzエンドフェッドアンテナ 給電部

14MHzエンドフェッドアンテナ 給電部

 本来は、コンデンサにバリコンや同軸ケーブルを使用して容量を調整するのですが、セラミックコンデンサを使用したのでコイルのインダクタンスで調整します。コイルの巻き数を9.5ターンまで減らして14MHzに同調するようにしました。(ラジエターエレメントをつながずに、同軸コネクター側に50Ωの抵抗をシリーズ接続して測定しています。)

14MHzエンドフェッドアンテナ 給電部
14MHzエンドフェッドアンテナ 給電部

 ケースに収めてラジエターエレメント代わりに5.1kΩの抵抗を繋いで確認すると、14.15MHzでSWRがもっとも小さくなりました。

14MHzエンドフェッドアンテナ 給電部

 スペアナで100MHzまでを確認すると14MHz以外に同調点はありません。同調周波数は14.18MHzとなり、リターンロスは33dB程度(SWRは約1.05)となりました。

14MHzエンドフェッドアンテナ 給電部のリターンロス
14MHzエンドフェッドアンテナ 給電部のリターンロス

 ラジエターエレメント代わりの抵抗を3.3kΩ(画像左)と6.8kΩ(画像右)としてみました。リターンロスに変化はありますが、同調周波数に変化はありません。

 これまでの経験ではシリコンシーラントを使って防水しても必ず水がしみ込んで内部にたまります。設置時に下部となる所に小さな水抜き穴をあけて完成です。ラジエターエレメント終端の絶縁碍子は細い塩ビパイプで代用します。

 アンテナを入れ替えました。2階の軒下からのばすように設置してあります。給電部の高さは7m程度あります。ラジエターエレメントの先端は5m程度と少しだけ傾斜しています。ラジエターエレメントは、これまで使用していた9.6mのものだと同調周波数が高くなるので50cm延長して10.1mとしました。SWRアナライザーで最も低いSWRが1.28となりました。

 設置後のリターンロスをスペアナで確認しました。100MHzまで見ても14MHz以外に同調しているところはありません(左画像)。リターンロスは、14.06MHzで最も大きくなりました。緑色のトレースはSWRが約1.5(リターンロスが-14dB)を示しています。バンド内はSWRがおおむね1.5以下となりました。

14MHzエンドフェッドアンテナ 広帯域リターンロス
14MHzエンドフェッドアンテナ 狭帯域リターンロス

 使用感はこれまで使用してきたエンドフェッドアンテナと変化はありません。CWでの国内局とのQSOはまったく問題ありません。国外もアジア圏(中国、韓国、インドネシア)は問題なくQSOできました。夕方にかすかに聞こえたヨーロッパの局をCWの100Wで呼んでみましたがQRZも帰ってきません。おそらく届いていません。ほぼ同時刻でFT8はヨーロッパも含めて隙間ないほど聞こえます。SN比が-10~-20dBでCQを出しているヨーロッパの局を50Wで呼びまわってもほぼ無視されます。日本の他の局の呼びかけも結構な頻度で無視していますので、あちらの受信状態が良くないのか、もしくはビッグパワーを出力している局なのかもしれません。こちらが100W(50Wから+3dBm)で送信しても大して差はないと思われます(試していない)。なお、pskreporterでヨーロッパに-10~-20dB、北米に-10dB前後で届いていることは確認できています。FT8の50Wでアジア圏(中国とAS Russia)10局以上と交信してみましたが、こちらからのレポートが-5~+5dBで、もらえるレポートは-5~-15dBとなりました。

1件のピンバック

コメントは現在停止中です。